人間とロボット
このウェビナーシリーズのコンテンツは、私自身の実体験に基づいて構成しています。今回も、私の過去の経験談をお話しすることから始めたいと思います。2016 年のことですが、大学時代の友人が一緒にランチを食べようと、ロンドンにある私のオフィスの食堂を訪ねてきたことがありました。彼はスイスの銀行のトレーダーであり、私は勤め先の銀行の財務変革支援を担当していました。
私はその友人に会うために 30 分だけなんとかランチの時間を確保しました。彼は家族に会うため日帰りでロンドンに来ていたのですが、その間スイスにあるコンピューターが彼に代わって仕事をしていたのです。そして私はふと思ったのです。私はこれから上階に戻り、夜 10 時のレポート提出期限に間に合うように仕事をしなければならない。一方で彼は、オックスフォード・ストリートでショッピングを楽しむのか、と。
画像出典:Developer Media 社
5 年前から現在に時間を戻します。ハリウッド映画の影響もありますが、かつて恐れられていたようにロボットが人間の仕事を奪うということもなく、人間とロボットはうまく共存しています。
FP&A 部門の主な目的の 1 つは、企業の財務状況(将来の業績を含む)についての洞察を提供することですFP&A は、サポートを行う企業と強い協力関係を築く必要があり、これは業務部門から学び、業務部門と長い時間業務を共にすることで可能になります。
しかし、FP&A の担当者であれば誰もが言うように、これは言うは易く行うは難しです。多くの場合、FP&A のチームは、データの入力、ファイルやフォルダーの移動、アプリケーション間やアプリケーション内でのコピー&ペースト、複数のシステムへのログインとデータの取得など、手作業による反復的な作業に追われています。そしてある日、FP&A が RPA のもとを訪ね、「力を貸してくれませんか?」と助けを請うことになるのです。
FP&A と RPA の連携
画像出典:Gartner 社
RPA とは、ロボティック・プロセス・オートメーションの略で、Gartner 社によると、RPA はこれまで人の手を必要としていた各種作業をプログラムで実行することができる先進技術です。
RPA は、FP&A の手動による単調な作業と、反復的で手間のかかる、ルールベースの幅広いプロセスを自動化し、他のテクノロジーとの間を取り持つ接着剤のような役割を果たします。
画像出典:SF Magazine 誌
RPA プロセスはボットとの連携により、経験豊富な財務担当者がより有意義な分析に専念できる時間を確保し、数字の計算に留まらず、生成されるデータを理解し、実用的な洞察を引き出して活用することを可能にします。 RPA ボットは、システムへのログイン、承認されたデータソースからのデータ収集、プロセスの実行など、IT 部門が承認したタスクを実行することができます。 これにより、財務担当者は自動化されたプロセスからの出力を検証し、必要に応じて修正を加えた後、ステークホルダーに配布する最終報告書を承認できるようになります。
Alteryx APA+RPA で FP&A のあらゆる課題を解決
画像出典:Alteryx
Alteryx アナリティック・プロセス・オートメーション(APA)は、アナリティクス、データサイエンス、プロセス自動化機能の統合により、あらゆる分析プロセスを一気通貫で実現します。 APA では、あらゆるデータソース(従来型のデータプラットフォーム、ローカルファイル、アプリケーションはもちろんのこと、プロセス自動化ボット、クラウド内のデータ、外部のビジネス処理ロジックなどのより近代的で多彩なソースまで)からのデータの取り込みを自動化し、データ品質の維持や準備をはじめとしたあらゆる分析ステップを統合できます。また、データクレンジングとブレンド機能により、あらゆるデータを処理できるたけでなく、従業員の専門知識を用いて、データを調査およびプロファイリングすることも可能となっています。これにより、異常への対処、共通フィールドの標準化、計算や変換の適用などを一貫した再現性のある方法で行い、その結果を、データ/クラウドベース、BI、RPA などのプラットフォームに配信することができます。
RPA を Alteryx APA などの先進的なテクノロジーやプラットフォームと組み合わせることで、インテリジェントな自動化やハイパーオートメーションを推進し、財務プロセスに高い拡張性、効率性、パフォーマンスを実現することが可能となります。
画像出典:Gartner 社
次回のウェビナーでは、APA と RPA の組み合わせがどのように照合プロセスに役立つかをご紹介します。以下は Gartner 社による照合プロセスの一例です。
画像出典:Gartner 社
RPA の導入による潜在的なメリットは、FP&A 部門に限ったことではありません財務部門全体に、ルールベースの反復的なプロセスは数多く存在しており、これらは RPA アプリケーションモデルの有力な候補となります。RPA は、銀行勘定調整、O2C(受注から入金確認まで)、R2R(記録からレポート作成まで)、買掛金などのプロセスにおいて、効率性や正確性の向上と労働時間の削減を後押しします。
RPA は、財務部門に独自の価値を提供し、高度なテクノロジーによって、ソフトウェアの最大限活用を叶えます。これにより、財務チームはルールベースの反復的な作業から解放され、業績向上につながる活動に集中することができるようになります。
ウェビナーでは「インテリジェントな自動化の実現:Alteryx APA + RPA による財務部門のトランスフォーメーション」をご紹介します。Alteryx アナリティック・プロセス・オートメーションプラットフォームと RPA の併用により、どれほどに成果を向上させるかを解説します。ぜひご覧ください。
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