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最大処理効率が1200倍に!Alteryxの処理性能と レポート能力がマーケティングリサーチ企業を変える

BowK
Alteryx Alumni (Retired)
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ユースケースの概要

年間調査実績3万5,000件以上、取引企業が4,200社を超え、国内インターネット・マーケティング・リサーチのリーディング・カンパニーである株式会社マクロミル。国内1,000万人超、海外を含めると1億1,000万人超のアンケートモニター数を誇り、高品質・スピーディーなマーケティングリサーチを国内外で展開するほか、デジタルマーケティングやニューロリサーチ、豊富なデータを活用したサービスなど、お客様のニーズに最適なソリューションを提供しています。

Alteryx導入の経緯や効果にはどのようなものがあったのでしょうか。統合データ事業本部 デジタルプロダクト事業部 プロダクトデベロップメントグループ長の盛良太氏にお話を伺いました。

 
解決を必要としたビジネス上の課題または問題を説明してください。
Alteryx導入前は、他社の統計解析ソフトから出力したテキストデータをBIツールのTableauに取り込んで処理していました。ツールで分断されてしまっている処理を統合したいと考えたのがAlteryx導入のきっかけでした。

「これからマクロミルとしてデータを分析できる人間を増やさなければいけないという課題は感じていました。金額だけでなく、システムの習得速度・ユーザーインターフェース・ヘルプやWeb上の情報が充実していることなどを考慮に入れて10種類くらい選定しました」

結果として、教育リソースの削減や業務効率の向上を合わせた総合的なコストを合わせ、直感的な操作で処理できるAlteryxの導入コストは良かったと盛さんは語ります。

「スタッフに使い方を教える必要がなく、任せておけば使えるようになっているので助かっています」

クライアント向けの業務に使うアナリストに加え、営業サポートスタッフも社内業務で活用している“手離れの良さ”を感じているそうです。
 
有効なソリューションの説明をしてください。

分析の処理が遅いシステムは、分析者の思考を分断します。以前のシステムでは処理速度に不満がありました。

「大きなデータの分析は処理をランチ前に実行し、昼ご飯を食べ終えてから再作業をする、ということをしていたのです。これでは思い出す時間がかかって思考が途切れてしまいました」

アナリストとしては、処理待ちで思考の線が切られてしまうことは改善したいポイントです。対してAlteryxでは、処理速度が大きく向上。データベースから集約してデータを出力する処理では1,200倍のパフォーマンスが出たこともありました。

また、モニターが何万人もいる中で購買ログデータと意識データの結合をする処理では、

「速すぎて結合できていないのではないかと思ったくらい速くなっていました」、「間違った設定をして処理が途中で止まってしまったと思うくらいの時間で終わってしまいました」というほど素晴らしい成果が出ています。

処理が早くなることについて盛さんは3つの利点を説明しました。その1つ目は、ユーザーが気持ちよく伝えること。

「処理が遅いと、そのシステムの使用頻度が下がりかねません。処理速度は大切で、業務効率化以前の問題です。分析のシステムは気持ちよく動いてくれることが大切です」

2つ目は納期をはじめとしたクライアントに対する作業が短縮化されたこと。処理速度の向上は、クライアントに対する納期の短縮につながりました。

業務工数が減ることで利益率が高まり、クライアントにも金額面で還元できています。また、以前は納品後の手直しを依頼された際の再納品が数日待ちということがあったのですが、今は即日にご提供できるようになりました。

修正までに1、2営業日かかってしまうと、クライアントとしては会議資料としての提出が間に合わないケースもあります。

手戻りのある作業は、手直しする側は精神的に負荷の高いものでしたが、クライアント側から見ても、修正依頼中には新たな依頼を出しにくいものです。スピード感を持って出せることで、作業以外のこともお客様と会話しやすくなりました。「そんなに早く直せるの?」とクライアントにびっくりされたこともあるそうです。

Tableauに直接パブリッシュできる連携の良さもあり、作業効率は飛躍的に向上しています。

そして3つ目はレポートが美しくなったこと。レポートを作成したあと、もう一手間かけて見直しを行い、美しいビューにする習慣が付いたそうです。そもそものレポート作成時間が短縮されたことを活かした改善ができ、良いスパイラルになりました。

規模が大きく、レポート出力回数が多ければ多いほどメリットも大きくなっているのです。

 

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そもそも盛さんはTableauを活用していた際にクラスメソッドの技術ブログ「Developers.IO」をよく読んでいました。

「よく読んでいる技術ブログの運営企業がAlteryxの情報を提供してくれていたのが、そもそもツールを使う理由の一つになっています。ツールの評価はその時点ですでに終わっているくらいでした」

ツールを活用するには情報量が多いと楽になります。Alteryxの場合は、Developers.IOのほかにユーザーコミュニティが発達していることでリアルな情報交換ができるようになっています。

「Tableauでユーザーコミュニティの重要さは実感していました。Alteryxはコミュニティがそれほど大きくない分、熱を帯びています。利用者が情報発信をすることは大切で、同じ悩みを抱えている人に伝えることで自分の知識が整理できて、最終的に社内にフィードバックできています」

 
達成された成果を説明してください。

新たなツールの導入にはさまざまな壁があります。盛さんは導入と社内展開のコツを

「ツールを導入しても使っていない、というのが一番大きな失敗でしょう。私としてもTableauやAlteryxで、それだけは避けようと努力してきました。ツールを変えるというのは利用者の業務が変わりますから抵抗があるものです。そこをポジティブに超えてもらえるようにならないといけないです。

スモールスタートも良いのですが、最初に影響の大きなところで使えるようになれば、その後の活用は『あのプロジェクトで成功しています』と障壁が下がります」

と説明しました。同社でも最初は1ライセンスだけの購入で、利用者数の増加に応じてライセンスを増やしたそうです。

今後は置き換えられるレポートを少しずつでも増やしたい、と語る盛さん。

「Alteryxを扱える範囲を広げたいと考えています。スプレッドシートやプレゼンテーションのスタティックな情報をAlteryxに置き換えられればいいですね」

と、社内の業務変革とレポートの効率化に意欲を見せていました。

 

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